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#05どこでも必要とされる人になって欲しい

転職が当たり前の時代に

転職が当たり前の時代になった。社会人になった新入社員が最初にすることは婚活サイトと転職紹介サイトへの登録だ、という話を聞いて驚いた。後者の方に。
世の中で人材がどんどん流動するのは良いことだと思う。働き手がどんどん減る中、企業数だけ変わらないのはおかしい。存続する価値のない企業が淘汰されていくのは仕方がない。
人はよりよい条件であったり、魅力を感じる会社に転職していく。良い会社に人が集まり、それらの会社が成長して、企業や産業の新陳代謝が促される。表面的にはハッピーな話だ。

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だが別の側面で考えてみよう。例えば新卒で会社に入って3年程度で転職(転社とは違う)する人は、その時点で何か売りになるスキルを持っているだろうか。これだけは負けないものがあるという、そんな能力が高い人が世の中に何割いるだろうか。3年というと、やっと基本的な仕事を何となく覚えたころで、これから本格的に成長していけるかどうかという段階のはずだ。もちろんその段階にすら達していない人も多いだろう。そんな状態で転職して、その人に何ができるの?。言い換えると、“その人は転職先の会社にどれだけの利益をもたらすことができるの?”
かつては転職する際の面接では、「あなたの能力で当社にどれだけの粗利をもたらすことができますか?」という質問がよくされていた。シビアだがまっとうな質問だ。つまり転職者にはこれまで培った能力を即戦力として発揮することが求められた。だが、今は違う。

「若い」という価値は何なのか

働き手が少なくなった現在では、特に20代までの若手の場合は、若いというだけで、ポテンシャル採用され、新卒者同様に温かく迎えてもらえる。そして何もできないにも関わらず、そこそこの給料が提示される。この状況は良いことなのか?全くそうは思えない。転職者にとって良いこととは思えない。彼らの多くはその能力ゆえに採用されるわけではないのだから。多くの場合、若いということと頭数の確保という理由から採用されるに過ぎない。これでは本人は自分の市場価値を勘違いしてしまう。何もスキルのない人が勘違いして転職(重ねて言うが、転社とは違う)を重ね、結局、何のスキルも身につけることがない人たちが世の中に拡散されてしまう。不幸なことだ。

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よく考えて欲しいのですが、皆さんは、これから先、それでよいのでしょうか?コツコツ頑張って、少しずつでよいのでスキルを身につけていこう。一日にほんのちょっとでいいんだ。でもそれを5年、10年毎日続けたら、他の人に負けないものが身につけられる。何でも継続、継続。継続が大事だ。そうすればどこに行っても本当の意味で歓迎されるようになる。あなたの若さではなく、あなたがもつ能力が必要とされるようになるんだ。こんなに幸せなことはないぞ。